【2025最新】業種別コンサル単価を徹底解説【保存版】

フリーランスコンサルの単価は、戦略・PMO・DXといった領域によって変化しますが、それ以上に大きく影響するのが “業種” です。同じPMOでも、金融・製造・医療といった領域では20〜40万円ほど単価が変わることも珍しくありません。
この差は、業種特有の専門知識や難易度、プロジェクトの複雑性、データの扱い方など、固有の要求レベルが大きく関係しています。
本記事では、「IT・DX系案件単価レポート2025」 や 「案件市況動向レポート 2025年5月」、「国内コンサルティング市場規模レポート2024」 などの公開データを参照しながら、業種別の単価構造とその背景をわかりやすく解説します。
- 1. 金融業(銀行/証券/保険)のコンサル単価
- 1.1. 業界特有の深い専門性が単価を押し上げる
- 1.2. 大型プロジェクトが継続し需要が安定
- 2. 製造業(自動車/重工/電機)のコンサル単価
- 2.1. 技術 × 業務の理解が必須で希少性が高い
- 2.2. 長期プロジェクトが多く、高単価が維持される
- 3. 医療・ヘルスケア領域のコンサル単価
- 3.1. 専門領域の知識取得ハードルが高い
- 3.2. 医療DX・介護DXの政策推進が単価を押し上げる
- 4. 商社・流通・小売のコンサル単価
- 4.1. 業務範囲が広く複雑で、経験者が少ない
- 4.2. 流通DX・物流改革の加速が高単価を支える
- 5. IT企業・SaaS企業のコンサル単価
- 5.1. “プロダクト × 業務”を理解する横断スキルが評価される
- 5.2. PMF・スケール期の支援は高単価になりやすい
- 6. 公共(自治体・行政)のコンサル単価
- 6.1. 行政特有の業務理解が価値に変わる
- 6.2. 自治体DX・公共システム刷新で需要増加
- 7. AI・データ × 業界特化の単価
- 7.1. 産業固有のデータ理解が希少性を生む
- 7.2. PoC止まりから“実装フェーズ”へ移行し需要が急増
- 8. おすすめする業種は「製造DX」と「医療DX」
- 9. まとめ:業種別単価構造を理解するとキャリア戦略が変わる
- 10. 待極(まちきわ)で“業種に指名される側”になる仕組みをつくる
金融業(銀行/証券/保険)のコンサル単価

金融領域は全業種の中でも特に単価が高く、専門性の高さがそのまま報酬に反映される業界です。金融規制、リスク管理、内部統制などの固有知識が必須であり、即戦力として動ける人材が限られています。
平均単価の目安は月160〜220万円で、PMO全体平均を示す「案件市況動向レポート 2025年5月」 の 140万円超 を上回る水準で推移しています。
業界特有の深い専門性が単価を押し上げる
勘定系刷新や金融DXなど、金融特有の知識を必要とするプロジェクトが多く、参入障壁が非常に高いことが単価上昇の背景にあります。
大型プロジェクトが継続し需要が安定
金融IT刷新は数年単位で進むことが一般的で、継続的な需要が生まれ、単価の底上げにつながっています。
製造業(自動車/重工/電機)のコンサル単価

製造業はDX推進が急速に進み、平均単価は月140〜200万円のレンジで安定しています。
製造特有のサプライチェーン構造や現場オペレーション理解が必要なため、対応できるコンサルは限られています。
この水準は、IT・DX系中央値 120万円 を示す 「IT・DX系案件単価レポート2025」 より上位帯に位置します。
技術 × 業務の理解が必須で希少性が高い
MES、PLM、IoTなどの知識に加え、現場プロセス理解が求められるため、人材不足が単価を後押しします。
長期プロジェクトが多く、高単価が維持される
製造DXは2〜3年スパンの大型プロジェクトが一般的で、継続需要が単価維持につながっています。
医療・ヘルスケア領域のコンサル単価

医療・ヘルスケア領域は、IT化・DX推進が加速し、単価上昇が著しい分野です。
平均単価は月130〜180万円で、医療特有の知識が必須な分、難易度が高い領域です。
専門領域の知識取得ハードルが高い
電子カルテ、レセプト、診療報酬制度など、独特の専門領域を理解する必要があり、経験者の希少性が単価に反映されています。
医療DX・介護DXの政策推進が単価を押し上げる
国策として医療DXが推進されていることから需要が急増し、単価の高止まりが続いています。
商社・流通・小売のコンサル単価

サプライチェーン改革、物流DX、EC基盤刷新など、変革テーマが多く、平均単価は月120〜170万円で推移しています。
業務範囲が広く複雑で、経験者が少ない
調達から販売までの一連の業務を理解する必要があり、業務範囲の広大さが専門性につながっています。
流通DX・物流改革の加速が高単価を支える
在庫最適化、配送管理、倉庫DXなどの複雑なテーマは外部支援が重要で、需要の高さが単価を押し上げます。
IT企業・SaaS企業のコンサル単価

IT・SaaS領域は成長速度が速く、組織の混乱を整理する支援が求められるため平均単価は月110〜160万円で推移します。
“プロダクト × 業務”を理解する横断スキルが評価される
SaaS企業は組織が急拡大し、CS・営業・マーケティングが複雑に絡むため、横断的な知識を持つ人材が高く評価されます。
PMF・スケール期の支援は高単価になりやすい
事業成長フェーズでは、戦略と実行の両方の支援が求められ、高単価案件が成立しやすくなります。
公共(自治体・行政)のコンサル単価

公共領域は平均単価が月90〜140万円で、突出した高さはないものの安定性が魅力です。
行政特有の業務理解が価値に変わる
庁内調整、行政文書作成、ルール整合など、公共特有のプロセス理解が必要で、経験者の希少性が単価の底上げにつながります。
自治体DX・公共システム刷新で需要増加
行政全体でデジタル化が進む中、PMO・IT導入支援の需要が増えており、今後は単価上昇の余地があります。
AI・データ × 業界特化の単価

AI導入支援は、今最も単価が上昇している領域です。
平均単価は月160〜220万円に達し、業界特化型のAI専門家はさらに上振れします。
産業固有のデータ理解が希少性を生む
製造なら工程データ、金融ならリスクモデル、医療なら診療データなど、扱うデータが高度かつ業界特有であるため単価は高水準を維持します。
PoC止まりから“実装フェーズ”へ移行し需要が急増
AIは検討止まりだった企業が実装に動き始めており、実行支援ができる人材は特に不足しています。
おすすめする業種は「製造DX」と「医療DX」

業種別に平均単価を比較すると、金融は依然として最も高単価領域ですが、筆者がこれからフリーランスとして長期的に価値を伸ばしたい人へおすすめしたいのは 製造DX と 医療DX の2つです。
製造DXは、業務プロセスの複雑さと技術理解の両立が求められ、参入ハードルが高い分だけ単価も安定して高く、プロジェクトの継続性も強い傾向があります。MES・PLM・IoTなど、一度身につけた知識が長期的に資産として積み上がり、企業が外部パートナーとして欲しがる理由が明確です。変化が激しすぎず、しかし確実に進むDX領域であり、コンサルとして腰を据えて成長できる土台があります。
もう一つの医療DXは、現在もっとも変革の余地が大きい領域です。医療データの扱い、診療報酬制度、電子カルテといった難易度の高いテーマが多く、人材供給が圧倒的に不足しています。国策レベルでデジタル化が推進されていることから、今後10年単位で安定して需要が続くと考えられ、専門性を持つことで長期的に高単価を維持しやすくなります。
どちらの業種も、単価水準が高いだけではなく、今後も継続的に需要が生まれ続ける“長期戦略に向いた業界”という点で非常に魅力があります。
まとめ:業種別単価構造を理解するとキャリア戦略が変わる

業種によって単価は 90万円〜220万円 と大きく変動します。
高単価領域は金融・製造・医療・AI領域であり、業種知識を掛け合わせるほど市場価値は高まります。
自分がどの業界で貢献できるかを理解し、専門性を深めることで、単価を安定的に引き上げることができます。
待極(まちきわ)で“業種に指名される側”になる仕組みをつくる
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投稿者プロフィール

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Ascend株式会社 代表取締役
早稲田大学卒業後、NEC、アクセンチュア、BCG(ボストンコンサルティンググループ)を経てAscendを創業。
製造業を中心に、SCM戦略策定/業務設計やERP導入などのグローバルプロジェクトをリードし、
DX/IT戦略立案、PM/PMO、新規事業開発など、企業変革を支えるコンサルティングに幅広く従事
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