【完全版】結局「エージェント経由」「直接営業」どっちがいいの?【結論:ハイブリッド型】

フリーランスコンサルが安定して案件を獲得し続けるためには、「どの受注ルートを選ぶか」 がキャリアの質を大きく左右します。案件数を確保しやすいエージェントか、単価や裁量を高めやすい直接営業か。この問いに対する最適解は一つではありません。

「フリーコンサル案件調査2025」 によると、エージェント経由の案件は依然として全体の約7割を占めており、案件探しの主要ルートとして確立されています。一方で、「案件市況動向レポート 2025年5月」 では、直接契約の平均単価が15〜20%高く、リピート率が高いことも指摘されています。

つまり、最も効率的なのは「エージェント × 直接営業」のハイブリッド戦略です。本記事では両ルートの特徴、メリット・デメリット、そしてハイブリッド型の実践方法までを徹底解説します。

エージェント経由が持つ“安心・効率”の強み

エージェント経由の最大の価値は、案件探しから契約手続き、報酬の受け取りまでのプロセスを代行してくれる点にあります。営業が得意でないフリーランスにとって、これは大きな心理的・時間的メリットです。「フリーコンサル案件調査2025」 にも、エージェント経由の案件が7割を占めている背景として 「案件探しの効率性」 が支持されていると記載されています。

エージェントは案件のスクリーニングを事前に行うため、ミスマッチが発生しにくいことも評価されています。さらに、支払い遅延リスクが少ない、案件数が豊富、最初の実績を積みやすい、といった点も大きな安心材料です。

直接営業がもたらす“条件交渉力・リピート率”という武器

直接営業の最も大きなメリットは、単価・裁量・契約形態の自由度が高いことです。「案件市況動向レポート 2025年5月」 のデータでも、直接契約は平均単価が15〜20%高く、リピート率においてもエージェント経由を上回る傾向があるとされています。

企業側と直接コミュニケーションを取りながら役割範囲を調整し、成果の出し方を合意し、報酬に反映しやすい点は大きな魅力です。特に自分の専門領域を持ち、価値を伝える発信力を備えたコンサルは、直接営業を通じて 「指名で声がかかる状態」 をつくりやすくなるため、長期的にみても非常に有利です。

最適解は“ハイブリッド戦略”にある

エージェントは安定性があり、直接営業は高収益が見込める。どちらかに偏るのではなく、両方を組み合わせることで、案件の量と質を同時に最大化できます。実際に、多くの高単価コンサルは、エージェントで“量”を確保しつつ、発信やネットワークを活用して“質”の高い案件を直接引き寄せています。

ハイブリッド戦略の理想的な流れは、まずエージェントでプロジェクトの基盤をつくり、その後に実績と専門性を外部に可視化し、直接営業の成功率を高めていく形です。これにより、安定性を確保しながら、単価・裁量の高い案件へ徐々にシフトできます。

エージェントを最大限活用するための実務的メソッド

エージェントを使う場合、ただ登録して案件紹介を待つだけでは質の高い案件にはたどり着けません。重要なのは 「エージェントに“売れる人”として認識されること」 です。

プロフィールの“打ち出し方”が紹介数を左右する

エージェントは多数のフリーランスを扱うため、最初に目にするプロフィールの質が案件紹介数に直結します。専門領域を抽象的に書くのではなく、「営業DX」「PMO立ち上げ」「事業戦略のKPI設計」など、具体的なテーマに落とし込むことで、エージェント側は 「どの案件に推薦すべきか」 を判断しやすくなります。

初回面談で“実力と人格”の両面を伝える

エージェントはただスキルを見るだけでなく、「クライアントと長期的にうまくやれそうか」 を重要視します。初回面談では実績だけでなく、想定される課題の進め方、コミュニケーションの特徴、得意なプロジェクト期間などを具体的に伝えることで、紹介の質と量が向上します。

“案件後のフィードバック”で優先度を上げる

プロジェクト終了後のフィードバックは、紹介優先度を高めるための強力な武器です。エージェントがあなたの適性をより深く理解し、適切な案件に推薦しやすくなります。

直接営業を“仕組み化”して案件を自動的に引き寄せる方法

直接営業は労力が大きいと思われがちですが、仕組みにすれば“待っていても相談が届く状態”をつくることができます。

実績ページと発信で“専門性の証明”を作る

企業が直接声をかけたくなる理由の多くは、「専門性が明確」 であることです。実績ページでは、課題・役割・成果を整理し、LinkedIn や note では知見や学びを発信することで、専門領域での第一想起を獲得できます。

問い合わせが増える“シグナル設置”の効果

発信や実績ページの末尾に「相談はこちらから」など軽いシグナルを置くだけで、問い合わせが増加します。企業は「今この領域に強い人」を常に探しているため、継続した発信は非常に強力な武器になります。

仕組み化すれば、直接営業でも“待ちの状態”がつくれる

発信 × 実績 × シグナルの3つが揃うと、企業側から自然に相談が届くようになります。これは “営業活動をしなくても案件が集まる状態” の第一歩であり、長期的に最も効率の良い働き方です。

“営業工数ゼロ”のハイブリッドを完成させる

エージェントと直接営業のハイブリッド戦略を進めると、最終的に多くのコンサルが行き着くのが 営業に時間を使わず、価値提供に集中したい」 という理想です。

この理想に最も近い形でフィットするのが、待極(まちきわ) の仕組みです。

待極は、フリーランスが積み上げてきた実績・専門性を基に、企業側からアプローチが届く仕組みを提供するサービスで、能動的に営業しなくても案件獲得につながる状態をつくれます。

エージェントのような安定性と、直接営業のような高条件を両立しつつ、さらに営業工数ゼロ化を実現したい人に非常に向いています。

詳細は 待極(まちきわ)の公式サイト をご覧ください。

まとめ:受注ルートは“戦略的に組み合わせる”時代へ

エージェントには効率と安定があり、直接営業には単価と自由度があります。どちらか一方に依存するのではなく、両方を組み合わせたハイブリッド戦略が最も合理的です。

そして、ハイブリッドをさらに加速させ、営業を最小化したい人にとって、待極(まちきわ)のような仕組みは強力な味方になります。受注ルートを戦略的に設計することで、フリーランスコンサルとしてのキャリアはより安定し、価値提供に集中できる環境を整えられます。

投稿者プロフィール

堤史明/Tsutsumi Fumiaki
堤史明/Tsutsumi Fumiaki
Ascend株式会社 代表取締役
早稲田大学卒業後、NEC、アクセンチュア、BCG(ボストンコンサルティンググループ)を経てAscendを創業。
製造業を中心に、SCM戦略策定/業務設計やERP導入などのグローバルプロジェクトをリードし、
DX/IT戦略立案、PM/PMO、新規事業開発など、企業変革を支えるコンサルティングに幅広く従事