【モデル事例】フリーランスコンサルが「案件を待つ」スタイルに切り替えた結果

「案件を待つ」と聞くと、何となく危なっかしい。
フリーランスなら自分から動いて、エージェントに連絡して、知人にも声をかけて、常に案件を探していないと不安になる。そう感じるのは自然です。

ただ、フリーランスコンサルの場合、ずっと営業し続ける働き方には限界があります。稼働中はプロジェクトに入り込み、案件が終わりそうになると急に営業を始める。この繰り返しだと、条件のよい案件を選ぶというより、「空白期間を避けるために受ける」判断になりがちです。

この記事では、フリーランスコンサルAさんのモデル事例をもとに、プッシュ型営業から「案件を待つ」スタイルへ切り替えたときに何が変わるのかを見ていきます。なお、本文中のAさんは複数の相談例をもとにした架空のモデルケースであり、実在の個人実績ではありません。

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Aさんが悩んでいたのは、案件がないことより「営業の波」だった

Aさんは、コンサルファーム出身のフリーランスコンサルです。得意領域は業務改革とPMO。独立後も案件がまったく取れなかったわけではありません。

むしろ、初年度は比較的順調でした。前職の知人経由で紹介を受け、エージェントにも複数登録し、月単価100万円前後の案件を継続的に受けていました。表面だけ見ると、独立はうまくいっていたように見えます。

ただ、本人の感覚は違いました。

案件が終わる2か月前になると、急に営業モードに入る。エージェントに連絡し、職務経歴書を更新し、過去の知人にも近況連絡を送る。面談が3件、4件と入る一方で、稼働中のプロジェクトも佳境に入っている。夜に提案資料を直し、土日に面談対策をする。これが毎回つらかったそうです。

問題は「案件が取れないこと」ではなく、「案件が取れるかどうかを毎回ゼロから確認しに行くこと」でした。

プッシュ型営業だけに頼ると、条件交渉が弱くなる

フリーランスコンサルの営業では、動いた量がそのまま安心につながるように見えます。エージェントに多く登録する。知人に声をかける。SNSで発信する。案件サイトを毎日見る。もちろん、どれも意味はあります。

でも、Aさんが感じていたのは別の違和感でした。

自分から動き出すタイミングが案件終了間際になるほど、交渉の余白が減っていくのです。単価が少し下がっても、稼働率が希望より高くても、テーマが得意領域から少し外れていても、「空白を作るよりは」と受けてしまう。

ここは現場でよく起きます。営業力の問題というより、時間の問題です。余裕があるときは選べる。余裕がないときは、選んでいるつもりでも受け身になります。

Aさんの場合、プッシュ型営業時代の状態は次のようなものでした。

項目切り替え前の状態
案件探しの開始時期契約終了の1〜2か月前
営業に使う時間月15〜20時間程度
登録エージェント数5社
月の面談数3〜6件
案件単価月100万〜110万円前後
不満点稼働中に営業が重なり、判断が急ぎがち

数字だけ見ると悪くありません。ただ、本人の体感としては「常に次の不安が残る」状態でした。

「案件を待つ」スタイルへ切り替えたきっかけ

Aさんが待つスタイルに関心を持ったのは、ある案件の終了前でした。

次の案件を探すために複数のエージェントと面談したところ、どの担当者にも同じ説明をしている自分に気づいたそうです。業務改革ができます。PMOもできます。システム導入も経験があります。製造業も小売も見ています。

一見、幅広く見えます。けれど、企業側からすると少しぼやけます。

Aさんが本当に強かったのは、「業務部門とIT部門の間に入り、要件が曖昧なプロジェクトを前に進めること」でした。特に、基幹システム刷新や業務プロセス見直しの初期フェーズで、現場ヒアリングから論点整理、会議体設計まで担う案件に強みがありました。

ここを言語化しないまま案件を探すと、「PMO経験者」の一人として比較されます。逆に、強みを絞って見せれば、「この状況ならAさんに相談したい」という入口ができます。

Aさんは、営業量を増やすのではなく、企業から見つけられる材料を整える方向に切り替えました。

Aさんが変えたのは、営業方法ではなく「見つかり方」だった

案件を待つスタイルに切り替えるといっても、ただ登録して放置したわけではありません。Aさんが最初にやったのは、職務経歴の見せ方を変えることでした。

以前のプロフィールは、経歴の羅列に近いものでした。大手コンサルファーム出身。業務改革支援。PMO。システム導入支援。プロジェクト管理。どれも間違ってはいませんが、企業が判断するには少し足りません。

そこで、Aさんは自分の経験を「企業が相談したくなる場面」に置き換えました。

たとえば、「PMO経験」と書くのではなく、「複数部門が関わる基幹システム刷新で、課題管理と意思決定会議の設計を担当」と表現する。「業務改革支援」ではなく、「現場ヒアリングを通じて業務課題を整理し、システム要件に落とし込む前段の論点整理を支援」と書く。

小さな違いに見えますが、企業側の受け取り方は変わります。スキル名ではなく、任せられる場面が見えるからです。

一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会「フリーランス白書2025を発表」でも、最も稼げる仕事獲得経路は「人脈」、次いで「過去・現在の取引先」「エージェントサービス」とされています。2026年現在も、フリーランスの案件獲得では信頼や過去接点が強く効きます。待つスタイルは、この信頼ベースの獲得を、紹介だけに閉じずに広げる発想です。

切り替え後に変わった数字

Aさんが「案件を待つ」スタイルを取り入れてから、最初の1か月で劇的に案件が決まったわけではありません。ここを盛ると、話が軽くなります。

変化が出始めたのは、プロフィールと希望条件を整えてから2〜3か月後です。企業側からの相談が入り、エージェント経由の紹介とは違う温度感の面談が増えました。

切り替え前後のモデル変化は次の通りです。

項目切り替え前切り替え後
月あたりの営業時間15〜20時間3〜5時間
自分から応募・打診する件数月8〜12件月0〜2件
企業・案件側からの相談月0〜1件月3〜4件
面談数月3〜6件月2〜3件
成約案件の月単価100万〜110万円120万〜130万円
案件開始前の比較余地少ない2案件を比較できた

もちろん、すべての人が同じ数字になるわけではありません。専門領域、経験年数、稼働条件、市場需要によって変わります。ただ、Aさんのケースで大きかったのは、営業時間が減ったことよりも「焦って受ける場面が減ったこと」でした。

面談数は減っています。けれど、面談の質は上がりました。最初からAさんの得意領域に近い相談が来るため、自己紹介に時間を使いすぎず、プロジェクトの中身について話せるようになったのです。

待つスタイルで失敗しやすいのは「登録して終わり」の人

案件を待つスタイルには、誤解もあります。

よくあるのは、「登録すれば勝手に案件が来る」と考えてしまうことです。これは危ないです。待つ営業は、動かない営業ではありません。先に選ばれる理由を置いておく営業です。

Aさんも、最初はプロフィールを整えただけで満足しそうになりました。けれど、そこで止まると「PMOできます」「DXできます」という、よくある候補者の一人になります。

待つスタイルで機能しやすいプロフィールには、最低限の判断材料があります。どの業界で、どの課題に入り、どの役割を担い、どこまで成果に関与したのか。守秘義務があるため社名や細かい数字を出せない場合でも、業界、フェーズ、役割、関係者の構図は書けることが多いです。

ここを曖昧にしたまま待つと、案件は届きにくい。企業は「よさそうな人」ではなく、「自社の課題に近い人」を探しているからです。

従来のエージェント活用と併用してもいい

待つスタイルに切り替えるというと、エージェントをやめる話に聞こえるかもしれません。Aさんはそうしませんでした。

エージェントはエージェントで価値があります。市場の案件感、単価感、契約条件、稼働率の相場を知るには役立ちます。特に独立初期は、複数の担当者と話すことで自分の市場価値を把握しやすくなります。

ただし、Aさんはエージェントを「案件をください」と依存する先ではなく、「市場感を確認する接点」として使うように変えました。主導権が少し戻った、と言ったほうが近いかもしれません。

実務で迷いやすいのは、待つスタイルとエージェント活用を対立させてしまうことです。実際には、両方持っておいたほうが安定します。自分から探すルート、紹介されるルート、企業から相談が届くルート。この3つを分けて持つと、案件終了前の焦りはかなり減ります。

Aさんが最終的に得た一番大きな変化

単価が上がったことも、営業時間が減ったことも、Aさんにとっては大きな変化でした。

ただ、本人が一番よかったと言っていたのは、「次の案件を探すために、今の案件の質を落とさずに済んだこと」です。

これは地味ですが、フリーランスコンサルにとってはかなり大きい。今の案件で成果を出せば、次の紹介や継続につながります。にもかかわらず、契約終了が近づくたびに営業へ時間を割きすぎると、目の前のプロジェクトへの集中が削られます。

待つスタイルは、営業をなくす魔法ではありません。営業を前倒しして、案件が必要になった瞬間に慌てない状態をつくる方法です。

Aさんの場合、切り替え後は案件終了の3か月前から焦って動くのではなく、常に企業から見られる状態を持つようになりました。その結果、案件探しが「イベント」ではなく「仕組み」に変わりました。

待極で「案件を待つ」状態をつくる

待極(まちきわ)は、フリーランスコンサルが自分から営業をかけ続けなくても、企業側からオファーや相談が届く状態を目指すサービスです。

早い方は1〜2週間、平均では1〜2ヶ月程度で初回相談が届きます。

公式ページ「【案件の探し方の徹底解説】新しい選択肢『待ち営業』とは?」でも、待極はフリーランスコンサル向けに、専門性に合わせたオファーが企業から届く仕組みとして紹介されています。

Aさんのように、すでに一定の実務経験がありながら、案件終了前の営業負担に悩んでいる人には相性があります。特に、業務改革、DX、PMO、IT導入、新規事業、経営企画支援など、企業課題と経験の接続が重要な領域では、プロフィールの見せ方ひとつで相談の入り方が変わります。

待極を使う意味は、ただ登録先を増やすことではありません。自分の経験を企業が見つけやすい形に置き、案件を探す側から、相談される側へ少しずつ重心を移すことにあります。

まとめ:案件を待つとは、営業をやめることではなく営業を前倒しすること

Aさんのケースで見えてきたのは、「案件を待つ」スタイルが受け身一辺倒ではないということです。

切り替え前のAさんは、案件終了が近づくたびに営業へ時間を使い、条件交渉でも余裕を失いがちでした。切り替え後は、営業時間が月15〜20時間から3〜5時間ほどに減り、自分から応募する件数も減りました。一方で、企業側からの相談が増え、結果として案件を比較できる状態に近づきました。

ただし、待つだけでは案件は来ません。企業が判断できる専門性、任せられる場面、過去案件の文脈を見せることが前提です。ここを整えずに「待ち」に入ると、ただの放置になります。

フリーランスコンサルが安定して案件を得るには、営業を頑張り続けるだけではなく、営業しなくても見つけられる状態を持つことが欠かせません。待つスタイルは、そのための現実的な選択肢です。

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投稿者プロフィール

堤史明/Tsutsumi Fumiaki
堤史明/Tsutsumi Fumiaki
Ascend株式会社 代表取締役
早稲田大学卒業後、NEC、アクセンチュア、BCG(ボストンコンサルティンググループ)を経てAscendを創業。
製造業を中心に、SCM戦略策定/業務設計やERP導入などのグローバルプロジェクトをリードし、
DX/IT戦略立案、PM/PMO、新規事業開発など、企業変革を支えるコンサルティングに幅広く従事